Archive for 6月, 2009

[はじめに-3]この地球に一体いくつのNPOやNGOがあるのだろう?

日曜日, 6月 14th, 2009

amazonで予約開始したよ(→クリック!)。

ホーケンの執筆の動機となった問題意識は、

「この地球に、地球をよりよくしようと活動を続けるNPOやNGOが

一体いくつあるのだろう?」

という疑問だった。

そして、調べていくうち、重要なことは、団体数ではなく、この

movement(運動、ムーブメント)の成り立ちだと気づく。

人類史上最大のムーブメントは、誰か一人のカリスマリーダー

や特定のイデオロギーに牽引されるのではなく、

ボトムアップで、

「中心のない組織」なのである。

そしてこれはすなわち、人類が初めて取り組む運動に他ならない。

とはいえ、真空の中からは何も生まれはしない。

当然ながら、人類の歩いてきた哲学・思想の系譜の大きな流れの

中に位置づけることができる。

本書はこの天体(地球)にまさに現在進行形の出来事の記録だ。

そこにあるのは言い訳の入り込む余地のない豊潤な想像力と

確固たる信念であり、限界を知らぬ挑戦である。

一部の人にしか興味のわかないような重箱の隅をつつく物語をくどくど語る

つもりはない。運動の全体像をとらえたい。


世界に終末がやってきて、救世主が現われたとしても、君は木を植え、見守る。

そんな律法学者の訓えがある。

イスラム教にも似た話があり、最後の審判の日、手元に椰子の木の切れ端

があるのなら、それを植えなさいというものだ。

[はじめに-2]この地球に現在起こっている科学的データを見て

土曜日, 6月 13th, 2009

本の構成を順次ご紹介します。

The Beginning  問題提起 と全体構成の紹介の章。

ホーケンはどんな著作でも、思わずうなってしまう達意の文章の芸を

見せてくれる。例えば、『The Ecology of Commerce』の書き出し。

「どんな本でもひょんな瞬間と普通ならあり得ない場所がきっかけで

誕生するものだ。本書はウォルドルフ・アストリアホテルの宴会場

で生まれた」。えっ!? どういうこと? と思わせる、思わず

うなる、うまい書き出しだよね。あと、章のタイトル(第二章)に

「誕生の死(The Death of Birth)」。これは生物種が激減している

様相を表現している。

そして『祝福を受けた不安』The Beginning はこうだ

(p.4, 2nd para,4th line-7th line)。

If you look at the science that describes what is happening

on earth today and you aren’t pessimistic, you don’t have

the correct data. If you meet the people in this unnamed

movement and aren’t optimistic, you haven’t got a heart.

この一発で、あらためてホーケンに惚れたね。

[はじめに-1]optimism discovered me.

金曜日, 6月 12th, 2009

今日、書影が出版社バジリコから来たよ。

こんな感じ。

blesseddd

担当編集者安藤さんによれば、今日、amazonに

情報を流すようなので、あとはamazonの作業次第。

だから遅くても来週早々には予約開始されることと思います。

よろしくお願いします。

さて、この本をなぜぼくが翻訳しようと思ったのか、このサイトの右側の

バナー(本書を翻訳した理由)にも書いたけど、発端は、やっぱり

ホーケンの新作、ということが理由だね。

『ビジネスを育てる』を翻訳し、その素晴らしさに惚れ、関連の

『自然資本の経済』にハマってしまっていたぼくはホーケンの

仕事を丁寧にフォローするようになっていた。それで、ホーケンの

サイトだったか、amazon.com(米国amazon)だったかで、

新作の予約が始まっていることを2006年のクリスマスあたりに

知り、早速予約した。

実際に出版され、手元に届いたのが2007年5月6日。

そう、ぼくの誕生日だった。ぼくの誕生日に出会った本は

良い本、というならわしがあって(こういうときに『ジンクス』と

いう言葉の使い方は間違いね。あれ、エンギ悪い時に使う

言い回しだから)、99年に出会ったのが『パーミション

マーケティング』だった。

装丁が素晴らしく、早速読み始めると同時に、「この本はぼくが

翻訳するしかない!」と決意を固め、さて、どこの出版社と組もう。

結果的に『ビジネスを育てる』と同じバジリコさんに決定したのが

その年の9月だった。翻訳するためにはエージェントを通して版権を

取らなければならない。個人ではなかなか難しいので、このあたりの

困難な仕事も出版社にお願いしなければならない。

9月26日、安藤さんと、葉山マリーナ近く「ラ・マーレ・ド・チャヤ」の気持ちいい

外のテラス席で詳細を打ち合わせし、見送った後ぼくは原書を手にスターバックスへ行って

しみじみ、カフェミストを飲みながら翻訳者になれた嬉しさを噛みしめたのだった。

その3日後の9月29日、翻訳を開始した。

「はじめに」にあたる「The Beginning」の章である。

 私は、過去15年、環境をテーマにしておよそ1,000回に及ぶ講演を行ってきた。
話すたび、綱渡りでバランスを保とうと奮闘しているような気分になる。

 で始まり、そして、最後は次の文章で終わる、希望に満ちた章だ。

 本書でとりあげた人々は全員、善行を心がけている。

しかし、本書は必ずしも善行についてのみ書いたわけではない。

この、生きとし生けるすべての聖なる生命存在の基盤 ─

地球と、想像を超える多様な生命たち ─ を救おうとして活動するすべての人々について、

書いた。結果、全巻を通底する空気は、現代の寒々しい時代には珍しく楽観的なものとなった。

このことは当初から意図していたわけではない。

オプティミズム(楽観主義)は実はすでにずっと地球上に存在していた。

私がこのたび、ようやく気づいただけのことだ。

optimism discovered me.

 この最後の一文で、この翻訳は意義深いものになる、そう確信した。

あらためての、ごあいさつ

木曜日, 6月 11th, 2009

さて、今日からオープンしたこのブログ、ポール・ホーケンの

『祝福を受けた不安 ~ サステナビリティ革命の可能性』

(原題『Blessed Unrest』)の世界をより深く理解し、行動に移す

ことを目的にしています。

翻訳書はバジリコ(→クリック!)から出版され、

7月3日頃に全国書店に並ぶ予定です。

本のための専用サイトを用意するのはぼくとしては

初めての試みで、目的は、それだけ重要な世界であり、世界観

だと思うからです。

ポール・ホーケンの翻訳はこれが初めてではなく、

2005年に『ビジネスを育てる』(→クリック!)を上梓しています。

『ビジネスを育てる』についても、後日あらためてじっくり論じたいと

考えていますが、たとえばタリーズコーヒーを日本で立ちあげた

松田公太さんを始め、いろんなところで絶賛されています。

これは翻訳ではなく原書の内容が素晴らしいからで、

全世界で200万部売れたというのもうなずけます。

ホーケンはほかにも『サステナビリティ革命』(The Ecology of Commerce)

『自然資本の経済』(Natural Capitalism)なども著しています。

これらの作品も、ビジネス2.0の世界を考えるのにとても重要なので、

おいおい、ここで取り上げますね。

さて、『祝福を受けた不安』ですが、これは一言で言って、

「22世紀まで残したい重要な一冊」です。世界史の読み解き方で

こういうアプローチは初めてであり、それはどういうものかというと、

社会公正(social justice)、先住民族(indigene)、ビジネス帝国主義(business empire)

という三つの切り口から見た世界史です。

現在の地球環境問題を解決するためには産業革命の意味を根本から問い直し、

アングロ・サクソン中華主義の人種観をも洗い直し、人が人であることの意味を

根本から問い直さなければなりません。

この、骨の折れる知的作業を丁寧に進めたのがスーパーコンピュータ並の

CPUの頭脳をもったホーケンであり、そのアウトプットが面白くないわけが

ありません。

ここ15年の間に1,000回を超える環境をテーマにした講演を重ねた

ホーケンならではの現場感覚と言語感覚で語られている本書は、

知的刺激に満ち、現在アメリカに留学しているぼくの若き友人Nさんなどは

「(原書)読後、本を持つ手の汗の量が尋常じゃなかった」という熱い感想を

述べておられます。

さて、いよいよ明日から、『祝福を受けた不安』の世界のドアを

開けてみることにします。

ごあいさつ

月曜日, 6月 8th, 2009

みなさん、こんにちは!阪本啓一です。

このブログはポール・ホーケン『祝福を受けた不安 ~ サステナビリティ革命の

可能性』の世界をさらに深堀りし、行動に移すために用意しました。