都議会議員選挙と「顔」
いやー、今回の都議選、けっこうすごい結果になったよねぇ。オレとかみさんは夕方に投票を終え、晩飯を食べてからずっとテレビの速報を見まくっていた。民主党が第一党に躍進、自民、公明が過半数割れ。これだけでも、かなりの変化だけど、オレ的にはもっとショッキングな結果を予想していた。まだまだ、自民党には根強い支持があるんだねぇ。
さて、つい先ほどまでNHKの報道特番を見ていたのだけど、1つ気付いたことがある。みなさんもおそらく同感なんじゃないかな。つまりね、テレビに映る民主党の候補者と自民党の候補者のなにがイチバン違うかってこと。一目瞭然の違いがあるよね。
「顔」
ですよ。民主党の候補は20代、30代が中心だから若いのはあたりまえなんだけど、基本的に「希望に燃える若獅子」って感じがするよね。青臭い部分も感じるけど、一応は「理想」みたいなものを持っていて、熱意というか意志というか、そういうものでなにかを突破しようとしている。会社でいうと、ピュアな夢をもった新入社員って感じかな。で、実際の現場では、そういう若者の芽を摘もうと虎視眈々と古株たちが待ち受けている。「夢みたいなこといってる暇があったら、営業行って1件でも売り上げ取ってこい!」みたいにね。
で、その古株の顔してるのが自民党の候補って感じしません? 千代田区の1人区の闘いがまさにその構図だったよね。民主の新人候補が26歳。まだ、大学出たてのルーキーですよ。対する自民の現職が70代のベテラン。で、もちろん、勝ったのは26歳のほう。くやしかったろうね、自民の候補は。「あんな若造に!」って、頭がおかしくなる思いだろうな。
でね、実はこの「顔」ってこれから大事な要素になるんじゃないかと思うわけ。イケメンかどうかっていう意味じゃないよ。オレがいいたいのは、
「その人の人生や心の持ち方、あり方は顔に出る」
ってことなのよ。選挙に出るというのは勝負の時であって、もうそこからどんなに努力しても遅い。それ以前、それまでの人生で「どう生きて、どんなあり方だったか」が試されるようになったってことだろうね。これまでの選挙で「準備」というと、支持団体との付き合いやら、資金集めだったわけ。でも、これからの準備は「生き様」「あり方」をどう正していくかに変わる。
一昔前なら、26歳の候補なんて箸にも棒にもかからなかった。だから、古株同士の闘いになってたのね。与党も野党も同じ顔。だから、「あり方」はそれほど問題じゃなかった。いまは違う。民主党がうまいのは、どう考えても悪いことができるほどの権力や金や裏付けを持っているはずのない、「若者」にスポットを当てたところだよね。悪いことしてないんだから、「顔」がいい。
で、そのいい顔というか、無垢な顔した候補者が出てくると、古株のいろんな汚れたものが染みついてる顔が妙に目立っちゃう。おそらく、それほど悪くない人でも、相対的に見るとやっぱり「イヤな顔」に見えちゃうんだよね。そのダメな顔の候補者を応援する自民党の大物と呼ばれる人たちの顔が、やっぱりイヤな顔なんだよね。森元総理しかり、麻生総理しかり。あの与謝野さんでさえ、陰を感じちゃうから不思議。
ある美容整形外科医によれば、人の顔には「表情筋」というのがあって、それが日ごろどんな風に動いているかで、その人の老後の表情というのが決まるらしい。電車に乗っているとね、眉間に深いしわが刻まれて、元に戻らない人がいるでしょ。その人は、年がら年中、眉間にしわを寄せてしまうようなことを考えているわけ。反対に、目の小じわが恵比寿様のように福を感じさせる人っているでしょ。その人はいつも笑顔で暮らしているってことだよね。
談合とか、高級料亭での密談とか、政治家ならではの利権みたいなものに浸かっていると、やっぱりどこかで「後ろめたい思い」があるでしょ。麻痺しているといっても、人間なんてどこかに一欠片でも良心が残っていたら、やっぱり罪悪感に苛まれる。そのときの思い、表情が長年にわたって顔に刻まれていく。すごいよね。隠しようがないんだもの。民主党の若者も、もしかしたら今後、そういう表情に変わっていくかもしれない。でも、いまはまだ無垢な顔してるから、自民党に勝てちゃう。そういうことが起き始めた選挙だとオレは解釈してるな。
でね、これを政治の話だけにしておくのはもったいないでしょ。満員電車に乗っているしょぼくれたオヤジの顔。あれにならないために、日々、準備をしておく。そういう風に自分の人生に役立てたいじゃない。二枚目か三枚目かはどうでもいいから、「いい顔」になるように努力しましょう。なりたい自分の顔を想像するじゃない。で、そういう顔してる人ってどんな「あり方」かなって考える。答えが出たら、そのとおりに生きてみる。行動してみる。思考してみる。エステとか行く前に、やるべき大事なことがあるってことだね。
とにかく、オレはこの数年で日本だけじゃなく、世界中に大きな変化がやってくると信じている。もちろん、いい方向にね。キーワードは「感覚」「非線形」「あいまいなもの」だと思ってるのね。これまでは、理論やテクノロジーといった左脳的なもの中心だったけど、これからはもっと右脳的で「目に見えないもの」が大切になっていくように思う。今回の選挙の「顔」っていうあいまいで感覚的なものも、その1つだろうな。一見、根拠がなさそうだけど、顔で判断するって、かなり間違いのない選択だと思うもの、オレ。(おわり)

