あいまいさと仲良くする
本日発行の『週刊 JOYWOWマガジン』はご覧いただけました? そう、男塾第四章『企画力・プレゼン力・実行力を磨く』のお知らせを書きました。メルマガを購読していない人は、上の「リアル男塾」をチェックしてね。いま、JOYWOWは、いろんな分野で「新しいモノ」を生みだそうとしている。セミナーやワークショップから、さまざまなメディアミックスまで、とにかくチャレンジしまくっているわけ。同じメルマガで告知した、けーちゃんの『JOYWOW経営者塾』も、オレの第四章もその試みの1つだと思っている。既存の枠にとらわれずに、本当の意味で感動的で役に立つコンテンツを創りたい。そういう思いがめちゃくちゃ込められているから、ぜひ、その目撃者になってくださいね。
さて、今日のテーマは「あいまいさと仲良くする」。男塾の中でもかなりの上級に位置づけられる「あり方」だね。ほら、最近、「ストレスが溜まる」とかいう人が増えているじゃない。さらに悪化すると、躁鬱や自律神経失調症までいっちゃうこともある。そういう心のモヤモヤを和らげるのにも「あいまいさ」は役立つと思う。それだけじゃなく、自分が愛するもの、愛する人といい関係を築く上でも欠かせない。そんな、すごい「あいまいさ」について、あいまいに書いてみようというのが今日のお話しだね。
なにかについて語ったり書いたりするとき、その対象と同じ文脈で表現するのが最善のやり方だとオレは信じている。「正直」について書くのなら、筆者自身はもちろん、文章そのものも正直でなくてはおかしい。「音楽」について書くとしたら、心地よいリズムや響きが込められた音楽的な文章であるほうがいい。だから、今日のテーマである「あいまいさ」についても、オレはあいまいに書くべきだと思っているのね。「あいまいさ」を論理的、法則的に語るとしたら、その文章そのものがもう、ウソの範疇に入っちゃう。だから、今日はめいっぱい「感じて」ほしいな。
いま、オレは大きく分けて3つの仕事をやっている。音楽、コンサル、執筆(編集も含む)だ。これらすべてをこよなく愛しているし、いつでも全力で取り組もうと心に決めている。優先順位もとくに付けていない。でもって、それぞれの分野で「技を極める」ことも現在進行形で行っている。なぜならば、いわゆる過去の貯金というのはまったく役に立たないからだ。時代はどんどん変わっていくからね。リアルタイムで常に精進していないと、「仕事」としては成立しなくなってしまうんだね。
そんなオレは、「どうすれば、そんなに違う分野のことをこなせるんですか?」と聞かれることが多い。答えに困るのだけど、「どれも好きだからねぇ」というのが本当のところなのね。さらに、「一度にそれだけのことをやるのは大変じゃないですか? よくそんな時間がありますねぇ」といわれたりもする。ここまでくると、もうオレには質問の意味が理解できなくなるんだけど、おそらくこういうことじゃないかな。
「多くの人はやってみたいことがたくさんあるにも関わらず、時間や体力の配分を考えるとなかなか手が出せない」
たとえば、「音楽とコンサル、どちらを自分の人生の中心におくべきか?」「1日のタイムスケジュールをしっかり作って、音楽制作の時間、コンサルの勉強の時間、執筆する時間とキッチリ管理すべきなのか?」みたいなことをいつも考えちゃうんじゃないかと。
話は中途半端なんだけど、どかーんと飛ぶよ。ある会社でこんな悩みがあった。
「これまでB to Bのビジネスを中心に手がけて成功してきた。基本的には顧客は法人や個人事業主ばかり。そんなところに、ある部署からコンシューマ向けの製品企画が上がってきた。さて、我が社はそれをやるべきか、それともやらないほうがいいのか?」
お次は営業マンA君の悩み。入社以来、5年間営業をやり続けたA君。ある日、サポートの部署に退職者が出た関係でそちらに異動してほしいとの辞令をもらった。彼曰く、
「オレってさぁ、外に出て力を発揮するタイプじゃないですかぁ。だから、1日中、オフィスで電話サポートやるなんて向いてないんですよねぇ。ああ、ほんと、憂鬱っすよぉ」
さらにさらに、会社から突然の地方転勤をいい渡されたB君。東京の彼女Cさんとは遠距離恋愛をすることになってしまった。Cさんはどちらかというと心配性でやや嫉妬深い。自分の目の届かないところでB君がすぐに浮気をするんじゃないかと気が気じゃない。そこで、2人の遠距離恋愛における鉄の掟を作ることにした。
1)毎日、21時から21時30分までは電話タイム。必ずかけること。
2)毎月、第3週のウィークエンドにはどちらかが相手の家に行くこと。
3)夜、寝る前にはおやすみメールを送ること。
で、3か月後、2人の恋は終わりを告げる。ちょっと疲れ気味だが、ほっとした表情でB君、
「いやぁ、もう電話やらメールやらキッチリやらないと、ほんと、怒られてたんすよ。あと、第3週のウィークエンドっていっても、友人とのつきあいやらいろいろあって、予定を空けるのがけっこうしんどかったっす。あと、旅費もばかになりませんからねぇ」
おもしろいねぇ。こういうたとえ話。あと1つ書いておこうかな。今度はD子ね。D子は32歳。5年のおつき合いを経て、今年の10月には同じ会社のE君と結婚することが決まった。D子は仕事のできる女性で、会社でも重要なプロジェクトリーダーを任されたりしている。上司からも、「結婚しても辞めないでね」などと、冗談半分、本気半分でいわれている。彼女の悩みはこんな感じ。
「結婚したら子供も作りたいし、専業主婦として家庭もしっかり守っていきたい。でも、いまの仕事には本当に生き甲斐を感じているから、そう簡単に辞めたくはない。1人の女性として仕事と家庭、どちらを取ればいいんだろう?」
はい、ここで最初のオレの話に戻るね。今日は飛びとびだから読む方も大変だね。「一度にそれだけのことをやるのは大変じゃないですか? よくそんな時間がありますねぇ」と聞かれる。でもね、オレにしてみたら、どこにも「大変」という感覚はないんだよね。だってそうでしょ。どれも好きでやってることだもの。時間配分? そんなこと考えたこともない。
家に帰ってくるでしょ。最初にメールとかチェックするよね。で、ちょっと休んでテレビとかボケーっと眺める。そうしているうちに、「ああ、今日は男塾のテキストでも創るかな」って思ったら、パソコンに向かって文章を書き始める。「あ、曲創ろう!」ってイメージが降ってきたら、ギターを取り出してポロポロって弾き始める。で、「なんか乗らねぇな」って感じがしたら、ギターを置いてこのブログを書き始めてみたりする。
そうね、中には期限や締切が決まっている仕事があるよね。それでもやっぱりそんな感じかな? あえて、「この日のこの時間にこれをやる」みたいなスケジュールは一切、立てないね。締切のイメージは持っておく。そうすると身体が覚えていてくれて、ボケーっとテレビ観てると、自然にそれがやりたくなっちゃうんだよね。ものすごく極端にいうならば、「やりたいときにやってるから大変じゃない」ってわけ。
つまり、オレのOSにはある重要なキーワードが入っていて、それによって「追い込まれる」とか「そのこと自体がイヤになる」とかの感情が沸き起こらなくて済んでるのね。そうです、ここでようやく登場!
「あいまいさ」
なんだね。音楽、コンサル、執筆、編集。これらの一見、分野がまるで異なる仕事をオレはものすごく「あいまいに」捉えているのね。だから、最初に書いたように優先順位なんて付ける必要がない。いつやるか、なにをどのくらいやるかみたいなことも一切、考えない。乱暴にいうならば「ほおって置いてる」わけさ。もっと本質に迫るならば、まわりから「これをやってほしい」といわれたことを一生懸命やっているってこと。だから、自分の中では整理したり、プライオリティーを付ける意味がないのね。
2つ目の話はなんだっけ。ああそうそう。B to BかB to Cかってやつね。どうして、決めなきゃいけないんだろうね。とくにいまはさ、時代が急激に動いているよね。変化に対応するためには、柔軟性が命ですよ。どこかを固定した瞬間に変化について行けなくなる。三辺の長さも三つの角度も変えられない「三角形」じゃ困るよね。それ以上の多角形だって角度は変えられるけど、辺の長さが変わらないからやっぱり柔軟じゃない。イチバン強いのはフリーハンドで書いたような「あいまいな円」、すなわち「楕円」ですよ。もう、「どうにでもしてくれ!」って感じでクニャクニャに形を変えられる。
営業マンのA君。「オレってさぁ、外に出て力を発揮するタイプじゃないですかぁ」っていわれてもねぇ。オレはあんたがどんなタイプかなんて知りやしないってのは置いておいてもだよ。どうして、自分のタイプを決めたがるのかねぇ。だれが、いつ、そんなことを決めろっていったのかね。これじゃあ、ストレス溜まる一方だよね。自分のある部分を「こうだ!」って決定しているから、それに合わない現実に直面したら途方に暮れちゃう。決めなきゃいいのにね。
遠距離恋愛のB君とCさん。そりゃあ、別れるよね。もっとあいまいにね、「電話ができるときはなるべくかけてね」「会えるときはどちらかの家に行こうよ」「気が向いたらおやすみのメールしてね」くらいにしとけばよかったと思わない? おそらく、別れた理由は、お互いの愛が薄れたとかじゃないよね。それ以前の、身動き取れないくらいに「決めちゃった」ことが原因でしょ。「愛はあいまいさによって育まれる」ってオレは信じて生きてきたけどね。間違ってないと思うなぁ。
で、最後に仕事と結婚の狭間で悩むD子ちゃん。いいじゃん。決められないんだったらほおっておけば。どうして、みんなそう「ケリ」をつけたがるのかね。真面目なんだろうね。真剣さは大事だけど真面目はダメだよ。もう、彼女に贈る言葉は、やっぱりこれしかないね。「あいまいにしときな」。「いついつまでに子供を作ろう!」とか、「家事はマメにやるぞ!」とか決めなくても生きていける。テレサ・テンさんの名曲を思い出してほしいな。
「時の流れに身をまかせ〜」
これですよ。整理整頓、決着、優先順位、自分のタイプ、会社の得意分野、これらすべてと相反する「あり方」だよね。風来坊というか、風まかせというか、木枯らし紋次郎(ひさびさに古いの出たね)みたいなのがイチバン。あいまいにしておけってことね。とくに、自分の愛すること、愛する人に対しては絶対にそう。「やりたいことがあるけど、なかなかできない」って人が陥っている罠は、「あいまいさと仲良くできない」ってことなんだぜ。でもって、今日の核心はこれ! どうして愛するものにはあいまいさを持って接しなくてはならないか?
「そのほうが愛する対象になにも期待せずにいられる」
ですね。愛するものになにかを期待するから、輝きが失せていくわけ。返ってきたらうれしいし、返ってこなくても全然、かまわない。これが「あいまいさ」なわけ。遠距離恋愛のCさんの真逆ってことね。決して、いい加減になれっていってるわけじゃないよ。そのあたりは感じ取ってほしいな。でね、いま、ストレスに感じていること、悩んでいること、やりたくてもできなくてイライラしていること、そういう対象に「あいまいさ」を持って接してみるのね。きっと、驚くほど楽になって、自分の可能性がめちゃくちゃ大きくなった感じがすると思いますよ。というところで終わりかな。
そうそう、みなさんにおすすめの映画があります。おすすめというよりも、必見! ってやつだね。絶対に観てほしい。オレも実はDVDで観て最近知ったから、あまり偉そうにはいえないのだけどね。そんなにメジャーな映画じゃないから、あえて書きます。タイトルは『ヤング@ハート』。日本では、2007年11月に公開されたちょっと古いものなんだけど、もう最高! ですよ。イギリスで大人気の老人コーラス隊のドキュメント。コーラス隊といっても、クラシックじゃなくて、ロックやらパンクやらファンクやら、もうむちゃくちゃなのよ。詳しいことはなにも書かないから、とにかく観てください。人生とはなにかの答えがもらえるよ。でもって、1つだけネタばらしをすると、コールドプレイの『Fix you』という曲がものすごい鍵を握っている。スゴイよー。人としても、音楽家としても、ものすごい勇気をもらったよ、オレ。(おわり)


塾長!こんにちは、第三章塾生の川越みつるんるんです。
「あいまいさ」–大好きな言葉です。
もう10年以上前の話ですが、仲間内で結婚の話題になったときに、
友人のSさん(女性)は「人生80年だから、半分は1人で、残りの半分は2人以上で」と話していました。
他の女性はみんな◎◎歳まで!っていう目標がありました。
しかーし!その中で一番早く結婚したのは、Sさんだったのです。
Sさんの披露宴の司会をしながら、「人生って思い通りにいかなくてもうまくいくことも
あるもんだ」と妙に納得したことを思い出しました。
ありがとうございました。