しあわせはダイナミック
来週の土曜日はリアル男塾だね。オレの楽しみの1つは、男塾でいろんな人に出会えることかな。男塾というくらいだから、漢(おとこ)道を目指す男性はもちろんのこと、漢らしい女性にお会いするのがうれしいんだよね。で、今回は第三章。『人生を動かす決断のとき〜決める力を磨く』というのがタイトルなんだな。そう、テーマは決断。人生の中で「なにかを決める」瞬間があるよね。いや、正確にいえば、決めたいけど決められない瞬間かな?
その「決められない」というやっかいな問題を解決しちゃおうってのが、今回のゴールなんだね。でね、なぜ、この「決断」というテーマを取り上げたかというと、「しあわせに生きるため」なんだな。この「しあわせ」が実はやっかいでね。なんてったって、人によって定義が違うとされてきたわけさ。でも、オレは「しあわせの中味は違っても、しあわせの定義は1つ」と信じている。というわけで、今日は、男塾第三章のベースを理解していただくために、オレの「しあわせ論」を書いてみようと思う。
まずね、「しあわせ」については大きな誤解があるとオレは思ってる。普通は「幸せ」って書くんだけど、オレは、いわゆる世間でいわれる「幸せ」と区別するために、あえてひらがなで「しあわせ」って書いているんだな。じゃあ、なにが大きな誤解かといえばね、
「幸せはある状態のことを指す」
って一般的には思われていることかな。もう少しわかりやすくいうと、「幸せな状態がある」「幸せな状態を作る」ってことがとても変だってこと。すごく、ありきたりな例のほうがいいと思うから、ちょっと挙げてみる。
いい大学を出て、いい会社に就職して、高収入を得る。それなりの相手と結婚して、マイホームを持ち、子供を産む。子供がまっとうに育って、同じようにいい大学に入って……。
てな感じかな。まぁ、こんな感じでいけば、自他共に「幸せな状態」って感じがするのかな? もう少し細かく見ていくと、結婚する前とかマイホーム建てる前とか、子供ができた直後とか、旦那は小遣いを切り詰めて節約したりもするんだろうね。目的である「幸せな状態」を手に入れるためにね。
もう少しスペシャルな例として、たとえば、歌手だったらこんな感じかな。
18歳くらいで才能が認められてCDデビュー。ファーストシングルが80万枚突破。オリコンチャート初登場2位。その後、4週連続1位に輝き、ファーストアルバムは100万枚突破。20歳にして億万長者。若い子たちから「カリスマ」とあがめ立てられる。
まぁ、こんなのもよくあるよね。たしかに「幸せ」そうだよね。
この手の幸せのとらえ方をオレは、「スタティックな幸せ」(静的に幸せな状態)と呼んでいる。で、結論からいえば、スタティックな幸せって「しあわせじゃない」と思うわけさ。なぜか? もう答えはあまりにシンプルで簡単。
「スタティックな幸せはちょっとしたことで壊れる」
そう思わない? 先に挙げたマイホーム系の話。多くの人がこの形を求めて必死になっているよね。じゃあ、いい会社に就職したと思っていたその会社が倒産したらどうなる? いい相手だと思っていた旦那が浮気したらどうなる? かわいいと思っていた子供がグレちゃったらどうする? 天災や火災でマイホームが一夜にして消えてなくなったらどうする? やっとの思いで子供が大学に受かったと思ったら、悪い仲間にそそのかされて大麻所持で捕まったらどうする?
「そんなことはあり得ない!」といい切れるかな? 誓っていうけど、ほとんどの男は浮気するよ。子供なんて親の期待通りに育ってなんてくれないよ。地震がこないといいきれますか? ね、あり得ないどころか、「あると思ってたほうがいい」くらい、十分にあり得ることじゃねぇかな。
18歳でデビューの歌手もそう。最近ではあの天才、小室哲哉氏がひどい事件に巻き込まれたよね。彼は、先に挙げた例よりも数倍も成功したはずだよね。ところが、いまや5億円の詐欺で起訴された犯罪者にまで墜ちてしまっている。オレは個人的に、小室氏の音楽を本当にリスペクトしていた。もちろん、いまでもしているよ。事件を起こしたからといって、その人の才能までは否定する必要はないからね。でも、彼の「幸せな状態」「スタティックな幸せ」が壊れてしまったことは確かだよね。
「そんなこといい出したら、幸せなんて追い求められないじゃないか」といわれそうだけどね、そのとおりなんだよ。「幸せな状態」なんてないんだからね。作ったと思っても、次の瞬間にもう崩壊の危機にされされているのが「スタティックな幸せ」なんだとオレは思う。そもそもね、
「一度、幸せな状態を作ってしまえば安泰」
と思っているのが大きな勘違いなんだよね。カンのいい人ならもうわかっていると思う。なぜ、あえて「静的」や「スタティック」なんて言葉を使ったのか。そう、反対があるからさ。
「ダイナミックなしあわせ」「動的なしあわせ」
だよね。これこそが、オレの「しあわせ論」の答え。つまり、
「しあわせとは状態を指すのではなく、動いているその瞬間の輝きのことである」
どう? そう思いませんか? いい大学に入る。その大学に在籍している状態がしあわせなんじゃない。受験のために必死に勉強しているその瞬間。大学で新しいことをたくさん学んでいるその瞬間。桑田真澄氏が早稲田大学に入学したよね。彼が、あの歳でもう一度、早稲田に行こうとしてやったすべての行動。そしていま、まさに彼が学ぼうとしているその行動。それらの瞬間こそに、「しあわせを感じる」んじゃないかと思うわけ。
多くの人は、結婚することがしあわせの条件だと思いこんでいる。オレにいわせれば、ぜんぜん違うね。そういう状態を目的にするから、「釣った魚には餌はやらない」とばかりに、結婚相手を粗末にするのさ。オレも今年で結婚15周年だけどね、結婚というのは「日々の努力」ですよ。相手をリスペクトし、相手にリスペクトされるための、手を抜けない戦いにほかならない。ちょっとでも気を抜いたら、夫婦なんて状態はすぐに吹き飛んでしまう。
家に帰ったらパートナーがいる。顔を見たらなんか冴えない。「なにかあったのかな?」ってすぐに察して、その場にもっともふさわしい言葉や行動を探す。あるときはだまってお茶を差し出すかもしれないし、あるときは「どうしたの?」とストレートに尋ねるかもしれない。場合によってはなにもせずに放っておくのがイチバンと判断するかもしれない。そうして、相手を思いやるその瞬間に「しあわせ」を感じるんじゃないか。
「動きのないところにしあわせはない」
と、オレは信じているね。仕事もそう。ものすごい営業成績を上げて褒められる。そのときはとても気持ちいいよね。でも、翌日になったら、もうその話題をする人さえいないと思うよ。しょせん、他人事だからね。いつまでもちやほやなんてしてられない。お祭りとおんなじよ。ぱーっと盛り上がってすーっと消えていく。花火でもいいや。しあわせを感じるべきところは、結果じゃなくて、そのすごい営業成績を上げている最中、行動しているその瞬間に味わい尽くさなきゃだめなわけ。
「ってことは、しあわせってずっと続くものじゃないの?」
って思った人はとてもするどい! そのとおり! しあわせは行動とともにあるからね、動きが止まったらそこにはいなくなる。土日に家でリラックスしてるとき。なにもしていないときだよね。そこにもある種の「幸せっぽい感覚」はある。でも、それは「平穏」ってことじゃないかな。
「イヤなことや不安や困ったことがない」というのと「しあわせ」とは違う。
これを認めた方がいいと思う。多くの人は「イヤなことや不安や困ったことがない」状態を作ることに必死になる。でもね、何度もいうけど、イヤなことや困ったことなんて、ちょっと歯車が狂うだけで人生に降りかかってくるんだよ。そうするとね、「ああ、せっかくイヤなことがなかったのに、オレは、わたしはなんて不幸なんだ」みたいに思っちゃうでしょ。まったく違うよね。問題なんてあるのが普通だとオレは思うよ。本当に不幸なのはなにかっていうと、
「しあわせを感じられる行動ができない」
ってことだよね。心から打ち込める仕事がないとか、愛する人がいないとかね。
で、これが今日の結論なんだけど、じゃあ、その「しあわせを感じられる行動」ってどうすればできるのかってことだよね。ボーッとしてたら絶対にできない。常に自分と向き合って、魂にウソをつかないで、本当の心の叫びを聞かなきゃダメ。たとえばよ、その自分の魂や心がこんな風にいってたらどうする?
「いまの状況を変えなきゃダメ! そうして自分のやりたいことを始めなさい!」
ね、ビビるよね。だって、いまの状況を変えたら「幸せな状態」が崩れてしまうかもしれないでしょ。収入が減るとかね。家族に大反対されるとかね。それでも、前に進むためにオレたちはあることをしなくちゃいけない。
「決断」
ですよ。「幸せな状態」を作るのに決断はいらない。世の中にある「幸せ」とされる形をなぞればいいだけ。まぁ、小遣いを削るくらいかな。昼飯は300円とかね。でも、「しあわせを感じられる行動」をするためには「決め」なくちゃダメなんだよ。それも、一生を通じてずっとね。終わりなき決断ですよ。瞬間、瞬間を生きるということは、その場、その場で「しっかり決めていく」ってことじゃない。
これが、男塾第三章『人生を動かす決断のとき〜決める力を磨く』のココロなんだね。でも、オレは「幸せな状態」が作りたいという思いを決して否定はしない。ただ、本当に魂が燃えるような、体全体に鳥肌が立つような、「超しあわせ」を人生の中で味わいたいと思うなら、「行動」にフォーカスしてほしいと思う。今日の話で響いた人は、ぜひ、来週の男塾に来てみてね。まだ1、2席の空きがあるから。きっと、いま、「あっ!」と思った、あなたのための空席なんだと思うよ。
そうそう、草津温泉はとても気持ちよかったよ。JOYWOWのけーちゃんと由歌利さん、ZONO夫婦の4人で行った。なにもしない「平穏」もしっかり得てきたけどね。結局、この4人で旅行行くとね、買い物1つとっても「しあわせな行動」しちゃうんだよね。車の中でCD聴くのもそう。本気で遊ぶからね、マジで楽しいよ。おかげさまで、充電もバッチリ! また今週もがんばって書き続けるよ、オレ。(おわり)


Good timing!私も昨日、明日発行のめるまが用コラムに「しあわせ」について書いた。なぜか「幸せ」と書くのは違う気がして、「しあわせ」という平仮名を使っていたんだけど、ZONOの説明で合点がいったね。ありがとー。
結果「スタティックな幸せ」に喜びを感じられず、捨て続けてきた私が思うに、決断するってことは、決め取った以外のすべての選択肢を捨てることなんだよね。決断の瞬間には怖さがあるかもしれないけど、その後、よけいなものを捨てたことで空いた心のスペース(余裕)を得られるし。逆に、「まもり」は心を不安で満杯にしちゃうことなんだよね。・・・なんてことをつらつら思った本日の男塾BLOGでした。
4月18日、残り二席です。
内容の濃~い、男塾。スッキリ!したいと思っているあなたにオススメです。
あ、つい宣伝しちゃった!