メルマガ29号で掲載された内容です。
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ZONOコラム
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◆不機嫌な反対票
ロンドンの次、2016年のオリンピック開催地候補は、東京、マドリッド
リオデジャネイロ、シカゴの4都市に絞られた。先日発表された中間審査
では、治安や環境、交通などの総合評価で、なんと東京が1位に輝いた。
ところが、国内の支持率はマドリッドの90パーセントに比べて70パーセ
ントとかなり低い。先日見たテレビのニュースでは、さらに低い59パー
セントと報道されていた。
そのニュースで街頭インタビューもやっていたのだが、道行く人たちの
しゃべりっぷりを見ていて、猛烈に腹が立った。「うーん、ねぇ、石原
さんのやり方が強引かなと思うんだよねぇ」「この不景気にねぇ、オリ
ンピックでもないでしょう」「なんかピンとこないよねぇ、なんで東京
なの?」。なんなんだ、この得体の知れないネガティブというか不機嫌
な感じは!
お祭りというか、なんかみんなでおもしろいことやろうとなったときに
「よーっし」と盛り上がれない日本人って、なんなんだろうね。いつか
ら我々はこういう風になってしまったんでしょう。バカになれないとい
うか、ノリが悪いというか、元気がないというか。いや、実はもっとた
ちが悪くて、基本がネガティブという状態にはまり込んでいるんじゃな
いかと思うのだ。
会社でもそうじゃないかな。社員旅行とか飲み会とか懇親会とかそうい
う行事になると「かったりー」とかネガティブなこと言うヤツが必ずい
る。さらにむかつくのは「労働時間外はプライバシーだから自由にして
ほしい」とか偉そうな理屈を並べてネガティブなことを言うヤツ。断言
するけど、本当に仕事ができる人、才能のある人は、こういうとき「い
かに楽しむか」を考えるんですよ。自分を大切にしてるからね。
オレの行きつけの美容院。オーナーで店長のO氏は有名雑誌やファッシ
ョンショーに引っ張りだこのカリスマヘアーアーティストでもある。彼
の店はいつでも活気にあふれ、優秀な若者がどんどん育っている。彼が
店を始めたとき、あることを決意した。「毎年必ず、スタッフ全員で旅
行に行く。で、年を追うごとに行く場所を豪勢にする」。この決意は約
10年たったいまでも実行され続けている。オープン初年度は鬼怒川温泉。
10年後の昨年はなんと、バリ島! もちろん、費用は全部店持ち。
給料の一部をサイコロで決めるなんてバカで素敵なことを本気でやれる
会社もある。あの福助は、女性社員に自社のパンストをはかせ続けて
「いつ破れたか報告しろ」なんてことに、みんなで楽しく協力している
という。「社長、それは個人情報を侵害していませんか?それにセクハ
ラです!」とかの野暮なことを言い出す女性がいなかった素晴らしい会
社なのだ。
いまだに、1つにまとまると戦争を起こすような国とでも思っているの
だろうか。それとも、日頃のストレスや鬱憤をこういうときに「不機嫌
な反対票」を投じることで晴らそうとしているのだろうか。オリンピッ
クの東京誘致に関しては、築地の問題やら財政の問題やらいろいろある
が、それらはそれとして真摯に議論すればいい。そうじゃなくて、「さ
あ、みんなでオリンピックやろう」と呼びかけると、「まーじー」とな
んとなく不機嫌に振る舞うことを初期設定にしているのは情けなくない
か。
先に挙げたニュース番組はブラジル人ダンサーが出演するサンバパブの
ような店を取材していた。「みなさんはリオデジャネイロでオリンピッ
クを開催することに賛成ですか?」と記者が聞いた。とびきりのプロポー
ションを誇るカリオカがこう答えた。「あたりまえじゃないの。ブラジ
ル人はみんな楽しみにしてるわよ。オリンピックはリオで決まりよ!」。
その粋な言い回しの素敵なこと、ステキなこと。
そう、「粋」(いき)ですよ。「粋じゃねぇな」とか「野暮だなぁ」と
か、「シャレがわかってねぇよ」とか、そういう日本に昔からあった美
意識を若い人たちはもっともっと大切にしてほしい。オヤジたち(オレ
の中ではいまの30代半ばくらいはもうオヤジ)やオバハンたちには言っ
てももうわからんでしょ。初期設定がネガティブだから。お祭りごとと
か、わかっててバカやんなきゃならないときとかに「不機嫌な反対票」
入れるヤツは「野暮」なんだからね。かっこわりぃんだよ。モテないよ。
みなさんは、気にしないで大いに盛り上がっておくれよ!