ブランディング・コンサルタント阪本啓一率いるコンサルティング会社。独自のノウハウで人材育成・ビジネスコミュニケーション・リーダーシップ研修、ブランディングを行う

ビジネス用語「とは辞典」

目次

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お祭り型市場とは

2008 年 07 月 03 日

現在の市場環境は、「参加型」になっている。
パソコンはもとより、ブラウザフォン(Iモード他)、ザウルス、パームなどの
PDA(携帯情報端末)といった電子デバイスが個人一人ひとりにパワーを与え、
「e」(electronic=電子武装され知識。インターネットや電子デバイスによって強化された
知識を指す)を日常化させ、
結果として企業と生活者との境界線をきわめて曖昧なものにしている。
生活者のほうが商品知識に詳しかったり、あるいは商品だけではなく、
「商品の使われる日常生活のシーン」について新しい工夫を発見したりして啓発されている。
(中略)

伝統的な市場では、企業がマウンドに立ち、
生活者に向かってボール(メッセージ)を投げる図式だったが、
新しい市場においては、生活者も製品開発やマーケティングに参加している。
この図式が、企業も生活者も、ともにお祭りのみこしをかつぐ姿をイメージさせるところから、
私は「お祭り型市場」と呼んでいる。
お祭り型市場に生きる生活者の特徴は次の四点である。

お祭り型市場生活者の特徴
1. 市場に参加する。
2. 企業の言うことを聞かない
3. 情報武装していて、啓発されている
4. インターネットで互いにつながっている

(中略)
顧客に密着すればするほど、「過去の延長」の発想になり、
ブレークスルーは生まれてこない。
そして、車のデザイン、新人発掘オーディション企画にあるように、
企業が世に問う自社の価値そのものの放棄につながりかねないことになってしまうのである。
これが、お祭り型市場のワナだ。

出典:「スロー・ビジネス宣言!」阪本啓一著 日経ビジネス人文庫

お墨付き症候群とは

2008 年 07 月 03 日

企業においも、自分の考えを述べるよりは、「誰かのお墨付き」ということを重視している。
「製造の了解はとってあるのか」とか、「よそ(他社)さんは、どうしているのかね」
というやつである。
また、ビジネススクールにおいても、どうしてもアメリカの経営理論を崇め奉り、
日本のビジネス現場にむりやり当てはめようとする傾向があることは否めない。
当然MBAは無条件に価値のあるものとされている。
これがアメリカ偏重のものの見方・考え方を増幅してきただけでなく、
自分自身で考え抜くことを阻害してきたのではないか。

私は、このスタンスを「セッズ症候群」と呼んでいる。
「セッズ」というのは英語の「says」だ。
誰それが言っている、というとき、
「○○says」あるいは、「○○said」と言う。
(中略)
あるいは、インターネットで検索して、自分の抱えている問いに対する答えが
どこかにあるのではないかと、安易に探してしまうような姿勢。
これもセッズ症候群だ。
答えがないのが現実のビジネスなのに。
日本語に翻訳すると「お墨付き症候群」が最適だろう。

(中略)

以上3者いずれも、いたずらにアメリカをはじめとする他者の動向にうろうろするのではなく、
何が現在自分に足りないか、手持ちの情報はなにか、その中で何ができるか、
巻き込む仲間は誰か、自分でとことん考える。行動する。
お手軽な解決を求めるのでなく、じっくり腰を据えて考え抜く。
スピードよりむしろスローなビジネス姿勢である。
「お墨付き症候群」など、どこにも見当たらない。

出典:「スロー・ビジネス宣言!」阪本啓一著 日経ビジネス人文庫

成功のトライポッドとは

2008 年 07 月 03 日

ビジネスを構成するのは、
「内容」(コンテンツ)、届け方(デリバリー)、顧客との関係性(コンテキスト)の3つである。

日本はデリバリーとコンテキストが弱くなってしまった。
いずれも人間ならではの付加価値を発揮できる部分である。
日本企業の強みは、人間の強みだったはずだ。
筋肉質だったはずが、ひ弱な、ふらふらしたか弱い体質になっている。
現場力が貧しい。

その原因となるのが、企業の、人間ならではの仕事を「コスト」としか見ることができなくなったマインドである。
世界観である。

ITやブロードバンドで「仕事の道具」は補強された。
しかし、それらを使う肝心要の人間が弱体化してしまっている。
(中略)
これからのビジネスのキモは「人間」にある。
人間をコストとしか見ることのできない企業は、いずれ淘汰されるだろう。

出典:「スロー・ビジネス宣言!」阪本啓一著 日経ビジネス人文庫

パーソナル・アイデンティティ(PI)とは

2008 年 07 月 03 日

「個人の生き方」ということを考えるのに、パーソナル・アイデンティティ、
略してPIという概念を紹介したい。
定義は、あなたがあなたであること、である。
(中略)
PIがあるその上に、個人ブランドが生まれる。
逆ではない。
だから、PIが会社名であったり、役職名であったり、出身大学であったり、
MBAなどの資格であったり、の間は、個人のブランドは構築できないということになる。
○○会社や○○大学など、組織に属しているという属性のことではない。
そして、しっかりしたPIの上に、個人としてのブランドが築かれていく。

出典:「スロー・ビジネス宣言!」阪本啓一著 日経ビジネス人文庫

スロービジネスとは

2008 年 07 月 03 日

企業は社会に何らかの価値を提案し、その対価を頂戴して存続しています。
対価はお金だけではなく、「おれ、あのブランドに惚れてるんだよ。」という、
ファンからの熱い「ご贔屓」もあります。

商売は、「商は笑なり」という昔の言葉のごとく、一つの商品を目の前にして、
商人と顧客の二つの笑いがあることが理想なのです。
ところが、企業が自分のことしか考えず、
たとえばこの環境問題がかまびすしい中で自分勝手な商品を出して一時的に設けても、
「ご贔屓」は頂戴できないことは確かです。
(中略)
そう、CSRとは、簡単に言えば、
「ご贔屓を頂戴できる企業活動をすること」ということができます。
そして、そのような企業のビジネスのあり方が、スローなビジネスであり、
成功の定義は、このビジネスOSのもとになされるべきなのです。

出典:「スロー・ビジネス宣言!」阪本啓一著 日経ビジネス人文庫

顧客満足とは

2008 年 07 月 03 日

商品の持つパーソナリティが与える期待値と、顧客が商品から受け取るベネフィットとの
マッチングが顧客満足度を決定する。
このマッチングにおいて不等号が生まれるとき、顧客は満足したり不満足だったりする。

期待値≦ベネフィット 顧客満足
期待値>ベネフィット 顧客不満足

よって、企業としては、商品ブランドのパーソナリティにマッチした等身大のメッセージを
常に発信していく必要がある。

出典:「マーケティングに何ができるか とことん語ろう!」阪本啓一著 日本実業出版社

ワン・トゥー・ワン・マーケティングとは

2008 年 07 月 03 日

生活者・顧客一人ひとりの顔が違うように、個別に各人へ焦点を合わせ、
メッセージを注文服のようにアレンジして発信しようとするものが
ワン・トゥー・ワン・マーケティングである。
別表記「1to1」とすることからも狙いは明らかだ。
市場シェアではなく、顧客内シェアを目指す。
(中略)
ワン・トゥー・ワン・マーケティングについて私は
「気持ちはわかるが、しかし、やりすぎてもよくない」というスタンスだ。
仮に現在のシステム・テクノロジーの能力が向上して、
もっともっと”かゆいところに手が届く”やりかたで
顧客嗜好に合ったメッセージを発信することができたとしても、
今度はストーカーとどこが違うんだ、ということになる。
(中略)

そこで、ワン・トゥー・ワン・マーケティングは
次の三つの方向に進むのが正しいのではないかと考える。

第一に、ざっくりと顧客嗜好を聞いておいて、
同じカテゴリーの商品、例えばアイドル系写真集を買った人に、同じくアイドル系写真集を
お勧めするなどの提案程度にとどめる。
そして、提案した後、「こんな商品を提案してよろしかったですか?」
「お買い物にはご満足いただけましたか?」と必ずフィードバックする。

第二に、顧客が商品を自分好みに育てられるようにする。
(中略)

第三に、ブランド・アンブレラとしての企業イメージを作る。
(中略)

「1to1」のイメージから、人とひとが向き合うイメージがあるが、
企業ブランドも擬似人格であるとすれば、
このようなありかたが、現実的なワン・トゥー・ワン・マーケティングとなる。

出典:「マーケティングに何ができるか とことん語ろう!」阪本啓一著 日本実業出版社

顧客生涯価値とは

2008 年 07 月 03 日

なんて、うそである。

顧客生涯価値とは、その顧客が生きている間、どれだけ客から搾り取ることができるか計算する、
というエグい考え方を指す。
ワン・トゥー・ワン・マーケティング以降重要視されるようになった。
顧客ロイヤリティという言葉もある。
ブランドや企業への忠誠心だ。
しかし、皆さん、自分を振り返ってみてほしい。
本当に「わしはこれから死ぬまで、否、たとえ死んだとしても孫子の代まで
ハムは『豚ちゃんハム』しか食わない!」というひとって、存在しうるだろうか。
(中略)
「これ一本!」ということは、企業は夢見るかもしれないが、ありえないのだ。
生活者・顧客は非常に賢く使い分けている。

出典:「マーケティングに何ができるか とことん語ろう!」阪本啓一著 日本実業出版社

広告宣伝とは

2008 年 07 月 03 日

広告の極意はひとつです。絞り込んで、旗を魅せる、これだけ。

「絞り込む」には次の三つがあります。
・メッセージを絞る
・ターゲットを絞る
・媒体を絞る

ブランドとは旗であり、約束です。
「○○(ブランドの名前)って、△△だよね。」の「△△」が約束です。
ややもすると、「あれもできます。これもできるんです」と広告で説明しがちになりますし、
したくなりますが、それでは効果がありません。

中には美しい風景だけを映して、イメージだけで訴えかける、という広告もありますね。
ところが、顧客は毎日、洪水のようなメッセージにさらされているのです。
(中略)
とにかくシンプルに考え、シンプルに仕上げること、これにつきます。
一番いい広告は、顧客と直接面談して、ブランド担当者がブランドについて説明することなのです。
それができないから、代わりに広告にやってもらうのです。

出典:「ブランドの授業」阪本啓一著 PHP出版

同行営業とは

2008 年 07 月 03 日

同行営業は、「師匠」の体内に蓄積した暗黙知を「弟子」に刷り込む効果がある。
営業とは、言語化不能な身体活動だ。
たとえば、相手のちょっとした表情の動きが何を意味するのか、
訪問先のオフィスの書棚に並べられたメーカー・カタログの背表紙の意味するところを
どう読むか。
そう、認知能力が重要なのである。
(中略)
認知能力は一朝一夕で向上するものではなく、訓練が必要だ。
訓練方法はさまざまあるが、営業能力向上の目的に絞るなら、
同行営業がベストだ。
そして、必ず、師匠は弟子に、訪問前に今回の営業目的を語らせる。
同行後は、目的が達成できたかどうかの振り返りをさせる。
ただ同じ車に乗って一日ぐるぐる回るだけでは意味ないのである。

出典:「マーケティングに何ができるか とことん語ろう!」阪本啓一著 日本実業出版社


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